2005年11月10日

事件です!

ここ1ヶ月の間にサラエボでテロ準備容疑の逮捕者が出たり、隣国クロアチアで鳥インフルエンザが発生したりと、事件簿ネタには事欠かないMic'o周辺ですが、今回は窓ガラスの向こうで起こった事件を証言者風にお伝えしたいと思います。

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10:00AM過ぎ

朝も日が明けぬうちからダンナの(いつもと同じ)ミスによる愛犬の逃走騒ぎに巻き込まれ寝不足気味だった私は、これまた早朝からの停電で家事が進まぬのを言い訳に、ぼんやりソファーに腰掛けて睡魔と闘っておりました。

視線を窓の外に移すと秋晴れのよいお天気。外では子ども達が遊んでいて賑やか、なんですが、いつものハシャギ声とは違って何やら緊迫した雰囲気。そのうち「こら、止まれ!」だの、とケンカと思われるやり取りが聞こえてきたと思ったら、続いて「パン!」と乾いた音が辺りに鳴り響きました。年末から新年に掛けて子供達が爆竹を鳴らすのはこの辺りのはた迷惑な風物詩ですが、シーズンにはまだ早い。ちょっと胸騒ぎがしたので、ソファーから身を起こし窓から外を眺めると、警官と走る男性の姿、そして向かいのアパートのバルコニーで取り乱しながら電話を掛ける女性の姿が飛び込んできました。
どうやら子ども同士の揉め事とは到底違う次元の事件が起こっている様子。

先程走っていった男性が戻って来て警察官のボディーチェックを受けていたものの、そのまま御用にならなかったところから察するに彼が容疑者ではないようです。窓の向こう側から様子を伺っているので、事の次第は彼らの様子から察するしかありません。
この男性や周辺の人々のジェスチャーから我が家とは反対方向にこの事件の鍵を握る人物が逃走している模様という事が何となく分かってきましたが、一体何が起こっているのかは相変わらず謎のまま。向かいのアパートの住人が何人かバルコニーに出て事の次第を見守っています。その中には知人の顔も見えたので状況を説明してもらいに行こうかと思ったのですが、何が起こっているのか分らない状況下でうかつに出歩くのもどうかと思い、何か動きがあるまでもう暫く窓から様子を伺う事に。
それにしても犯人が逃走していると思われる方角には保育園があるので、犯人が園児を人質に園内に立てこもるなんて事が起こりませんように・・

11:00AM

それ程緊迫した状況には見えないので、思っていた程大した事件ではなかったのかと思いきや、そのうち近所からぞろぞろと男性が集まってきました。そして我が家と隣家の前の芝生の上をうつむき加減で、片足で地面をトントンと叩きながら何やら探している様子。逃走した人間が何か落としていったのか、それとも皆慎重に探しているところを見ると何か爆発物でも見つかったのか?(それなら一般市民ではなく、警察の特殊部隊あたりの任務だろう)

状況が把握できないだけに現実にあり得ない事まで頭の中をよぎるのですが、皆一様に下を向いて歩いている光景を、何となくエサを探すニワトリの姿と重ね合わせてしまった私は不謹慎です(反省)

そんな状況が昼過ぎまで続いていましたが、そのうち我が家の門のあたりから事件が起こったアパートの端まで「捜索中につき立ち入り禁止」の黄色いテープで囲われてしまいました煤i-0-;)という事は我が家(正確には家の前)も事件現場ですか?現場ですよ、現場!しかも何が起こっているのか分らない現場から目と鼻の先にいるという事だけで不安倍増。

窓の向こうでは相変わらずニワトリ・・じゃなくて住民も参加しての捜索活動が続いていますし、警察官の数も増えています。これは近所の単なる揉め事とか愛憎のもつれ(?!)、というレベルの事件という事を確信。デルベンタ大情報網(=口コミ)を駆使してダンナ側にも何か情報が入っていればいいのですが、この日に限って奴は所用でベオグラードに出掛け留守。

このまま得体の知れない不安を抱えて動向を見守っているわけにもいかないので、立ち入り禁止テープの近くでヤジウマをしている少年達にでも探りをいれてみるか、と息子を連れて事件現場に面している裏庭に出ると、捜索に加わっていた近所の人が声を掛けてくれたので、これ幸いと事情を説明してもらうことに。
事件現場は向かいのアパートに住む警察官宅でした。
数人組の男が玄関ドアを破って押し入ろうとしたところ、中に人がいた為発砲して逃走した、というのが大まかな事の流れですが、皆が必死に探していたのは、何と、警察での証拠物品となる発砲の際に落ちた銃弾!(彼はそう説明してましたが、後でダンナが言うには銃弾ではなく薬莢ではないか、との事)
先程鳴り響いた「パン!」という音は逃走劇を繰り広げていた際に追跡者を威嚇する意味で撃ち放った一発だったと思われます。

しかも、恐ろしいのは犯人の内1人は数百メートル先の橋の付近で逮捕されたものの、残りは未だ逃走中という事。

「実は密かにこの付近に隠れていて、突然我が家の表玄関から進入してきて人質に取られたらどうしよう。」

とか

「買い物に出掛けた先で逮捕劇に巻き込まれたらどうしよう。」

などと最悪な事ばかりが頭を過ぎりますが、自分の妄想を差し引いても銃を持った犯人が未だ逃走中ともなると、やっぱり女子ども2人では防犯上不安。
夫には「ベオグラードで1泊してくれば」と勧めたものの、携帯に電話して事の次第を説明し今夜中に帰って来て貰う事に。彼自身はメインの用事を無事済ませたのでどちらにせよ同日中に帰宅するつもりだったようですが、妻子が直面している状況に関しては、我が家への進入方法は敷地が狭いくせに門が2つあったり(そのお陰で内戦中は家の中に進入されても物は持ち出されなかったらしい)、番犬リキが待ち構えていたりとちと面倒くさい事もあり、犯罪に巻き込まれる危険性は0に等しいと考えていたようです。

午後3時過ぎ

朝からの騒動もどうやら一段落ついたらしく、警察関係者が立ち入り禁止テープの回収を始めました。発砲はあったものの不幸中の幸いでケガ人はなく、警察関係者が立ち去った後事件(未遂)にあった家庭の息子・サーシャ(仮名)が友人を引き連れて現場検証をしてたのは「さすが警察官の息子だ」と感心、というか何だか微笑ましい光景でした。
この子は事件当時学校に行ってたので直接一連のトラブルに巻き込まれたわけではないですが、後々のショックの事などを考えると、これも不幸中の幸いかと。
私がベオグラード滞在中あるアパートに押し入った強盗が「子どもが家にいる時間ではない」という理由でその家の子どもを殺してしまったという事件があり、丁度この数日前にダンナと思い出した直後だったので、余計にサーシャが事件に巻き込まれていたら、と身震いしてしまいました。私達はサーシャが小さい時から知っている上、我が家の息子とも率先して遊んでくれる事もあって、彼に何かあったら本当に他人事とは思えないし・・

デルベンタみたいなこじんまりとした街でも時折窃盗事件が発生するようですが、発砲事件にまで発展するのは殆ど例がない事。でも、そういった事件が現実に家の前で起きたということは、考え過ぎだと笑われても安全対策を万全にしておくに越した事はない、という思いを新たにしたのでした。

以上デルベンタTVレポーター Mic'oがお伝えしました。

※デルベンタTVは実際には存在しません。
この記事へのコメント
読者にはドラマの一幕のようですが、ご主人が帰ってくるまでは怖かったでしょうね。早く犯人つかまるといいですね。普通なら、失敗したうえに仲間の一人が逮捕され、しかも住人総出で証拠物件探しなんて大騒動になった場所には2度と近づかないでしょうけど。
しかし、何でよりによってアパート暮らしの警察官宅が狙われたんでしょうね?実は賄賂とかしっかり貯めこんでたとか? なんて探偵気取りで気楽にあれこれ詮索できるのも死傷者が出てないようだから。ほんと、大事に至らなくて良かったです。
Posted by デベラ at 2005年11月10日 23:55
Mic'oさん、オヒサシブリです(*´∇`*)
いつも読み逃げさせていただいてましたが、
今日のニュースにはΣ(・ω・ノ)ノ! びっくりっ!
Mic'oさんとご家族が巻き込まれなくて
なによりです(っていうか、巻き込まれた
ともいえる距離ですね(・Θ・;)アセアセ…)
早く犯人がつかまればいいですね。
モスクワでもきっとそういうことが多々
ありそうですが、TVや新聞でいちいち報告
してくれないのでよくわからないのも
コワイです。。  気をつけようがないのが
また困ったものですよね。。。(´Д`) =3   
Posted by miochka at 2005年11月11日 01:36
「なぜ警察官宅に?!」と思うでしょ?私もよりによって・・と不思議だったんですが、どうやら同じ階に二部屋持っていて、盗人どもはそのうちの人の気配が少ない方を狙っていたらしいのです。でも、押し入ろうとしたのは逆の部屋の方で、ドアを蹴破って(?)入ろうとしたところ人気がした為逃走した、という次第のようです。
この警察官の方実は遠い親戚に当たる方らしく、昨冬ダンナが緊急入院して女子どもで留守を守っていた時にも気に掛けてくれてたし、その後も夜中に突然我が家の電気がつくと何かあったのかと思って電話をくれたりしたので、今回の事は何も被害はなかったといえ、お気の毒でした。奥さんもかなりショックが長引いていたようですし。

多分未だ逃走中の犯人はこの辺には出没できないでしょうね。(どうやら車で3時間程のB市から来たようですが)この一週間前位に「サラエボでテロ準備の容疑者が逮捕されたので注意するように、という連絡を受けたのですが、テロよりも目の前で起きる事件の方がナンボも怖いですね。まあ、こんな大捕り物劇に巻き込まれるのも一生に2度あるかないかだと思いますが。
Posted by Mic'o at 2005年11月11日 01:53
>miochkaさん

お久しぶりです〜♪こちらこそ読み逃げっていうか、いつも読ませて頂いてます。Lilichkaちゃんのフィギュアもかなり本格的ですね〜。それよりこないだのLilichkaちゃん@ハロウィーンお姫様はメイキャップのせいか大人っぽくみえてドキッとしちゃいました。アレックさんも既に愛娘に変な虫がつかないかさぞ御心配の事でしょう(笑)

住んでいる街はモスクワを比にしてはいけない位小さい街で(日本ならかろうじで「市」と名乗れるくらいの人口)日頃平穏なだけにこういう事件があると驚きますよね。しかも家の前だし(汗)
多分Miochkaさんがお住まいのマンションはセキュリティーがしっかりしてるのでしょうけど、本当子どもと2人きりの時にこういう事があるとどうしたらよいか考えちゃいますよね。それでも今の日本よりは安心なんだろうな〜。逆に帰省している時の方がいろいろ気をつかうかも。

Posted by Mic'o at 2005年11月11日 02:08
ドキドキ手に汗握って一気に読んでしまいました。
こわいなあーー。私だったら大興奮してしまうだろうが・・さすがにMic'o さん!冷静に事の顛末を観察していたようですね。
本当に・・何も無くて良かった!

早く犯人がつかまるといいですね!

あ!そういえば・・家の道路の反対側で昨夜火事があったそうです・・私は・・爆睡中で、全く知りませんでした・・義弟が火事から18時間も経ってから安否を確認する電話をくれました・・。
どっちもどっちなんだけどさあ・・・。遅すぎない?・・・ってでも電話貰うまで知りませんでしたが・・。

いやあーー。世の中何が有るか分かりませんね。
Posted by 光ちゃんママ at 2005年11月11日 07:22
こんばんは。とりあえず、どなたも怪我などされずによかったですね。よりによってご主人が不在の時に限って。。。。普段はあまり気にしていなくても、たまにそういった事件や天災を目の当たりにすると、小さい子供もいらっしゃるし急に不安になりますよね。事件が早く全面解決することを願っております。。。やはりお隣やお向かいがすぐ異変に気づくようなご近所であるっていうのは、いざというとき心強いですね。我が家は女子供だけで過ごすことが多いのでたまにふっと不安がよぎります。番犬マックスを頼りにしているんですが、拳銃なんか持ってこられたら歯がたちませんよねぇ〜。。。
Posted by あさこ at 2005年11月11日 13:01
>光ちゃんママさん

私より息子の方が窓にへばりついて事の成り行きを見守ってたような・・というより警察官に興味を持ってたと言う方が正解ですが(笑)
子どもを持つ母親としては、何かあったら子どもを同守ろうか(相手は銃を持ってるし)、家に侵入されなくても流れ弾が我が家の窓ガラスをぶち破る事だってありえなくはないし(しかも私は窓の側でPC操作してるし>汗)
本当普段は平穏に暮らしていてもいつ危険にさらされるのかなんて分らないものだな〜と実感しました。

ところでそちらの火事もビックリですね。義弟さん18時間後に安否確認って、もし光ちゃんママさん達に何かあったら既に連絡届いているでしょうに(爆)でも、義弟さんも爆睡してて気が付くのが遅かったのかな?(^^;)


>あさこさん

我が家も番犬がいるので夜子どもと2人きりでも安心なんですが、さすがに銃で撃たれてしまったりしたら太刀打ちできませんよね。
我が家は日中でも門の鍵を閉めているのでダンナはたまに「おまえは嫁と子どもを監禁してるのか?(笑)」とからかわれたりしますが、門を開けっ放し+番犬も不在だった時に限って物乞いの子どもが玄関の前に立ってたりしますから、やっぱり昼間でもしっかり施錠しておかないとな〜と思います。

Posted by Mic'o at 2005年11月11日 18:48
ご無沙汰してました。お久しぶりです。

もうビックリです!!!ドキドキしながら読みましたよ。とりあえずお二人に大事が起きなくてヨカッタ。もちろんご近所さんにも。本当に一日でも早く犯人が捕まるように祈ってます。

でもこれからも防犯対策シッカリねぇ…。リキ君に頑張ってもらわねば!!!

今考えると、ドボイの家ってものすごく防犯対策が無かったかもしれません。でも心穏やかに過ごせたのはご近所さんのおかげです。
Posted by わはは大空 at 2005年11月12日 03:39
最近、私が住んでる小さな町(&近郊)でも殺人事件が続いておきており、人事じゃないです。夫も留守な事が多々ありますし、不安な気持ちお察しします。アパート住まいなので番犬も飼えませんしね。ともあれ何事もなくよかったです。
Posted by snow62 at 2005年11月13日 06:29
>わはは大空さん

御心配頂きありがとうございます。

1人だったらまだしも、いざという時に母親は子どもをどう守ったらよいのかまず考えてしまいますよね。
番犬リキは頼りになるんですが、彼も2つの門のうち1つの番しかできないですから、本当はもう一匹犬が欲しいんですけど、何度かチャンスがあったものの、結局縁がなかったようで、今のところはリキに我が家のセキュリティー全般を任せています。(笑)

ドバイのお宅に比べたら、ドボイはよくて集合玄関の鍵が時間によって施錠されている位でしたもんね。(インターホンもあるところはあるんだろうけど)
何かあったら直ぐにご近所が反応するともかぎらないんだけど(現在の隣人はおばあさん集団だし)、密の濃い人間関係はこういう時に最も効力を発揮する気がします。

>Snow62さん

街の大小に関係なく物騒な事は多かれ少なかれ起きますし、やはり不安ですよね。防犯カメラとかインターホンをつけるとか対策を講じた方がよいかもしれませんね。

Posted by Mic'o at 2005年11月14日 18:33
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